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上下顎前突(上下の出っ歯、両顎前突)

上下顎前突(じょうげがくぜんとつ)とは、奥歯を咬み合わせたときに上顎・下顎の両方の歯が前方へ突出してしまう状態を指す不正咬合です。日本人には比較的多く見られる症状と言われています。 前歯が突出しているため、唇を閉じるときに力が入ってオトガイにシワが寄ってしまいます。

上下顎前突(上下の出っ歯、両顎前突)の治療

上あご・下あごの両方が前に飛び出して出っ歯になっている状態です。リラックスしている状態では唇が開いてしまう方が多く、唇を閉じると口元の筋肉に力が入って緊張が見られます(オトガイにうめぼしのようなシワが寄っている状態)。
上下両方のあごを後方に下げる必要があり、通常は抜歯が必要になります。単に出っ歯の状態を改善するだけならそれほど多くの抜歯は必要ではありませんが、咬み合わせも良くするために抜歯本数が増えてしまうことがあります。歯科矯正用アンカースクリューを用いた矯正治療を併用することで、抜歯本数を少なくすることができる場合があります。

上下顎前突の治療例:
ミニ歯科矯正用アンカースクリューを併用する矯正治療

治療内容 : 唇側のワイヤー矯正+歯科矯正用アンカースクリューを用いた矯正


治療前


治療中


治療後

上下の前歯の突出だけではなくでこぼこ(叢生)も見られるため、抜歯が必要と診断しました。歯科矯正用アンカースクリューを用いた矯正治療できれいな歯並びと咬み合わせが得られました。唇を閉じても緊張が見られず、横顔もきれいになりました。

抜歯で得られたスペースの有効利用

抜歯をするのは、抜歯によって得られたスペースを有効利用するためです。歯科矯正用アンカースクリューを固定源とすることで、抜歯スペースをより有効に活用することができるようになりました。

一般的なワイヤー矯正では歯と歯で引っ張り合って動かすため、ワイヤーに引っ張られた奥側の歯がわずかながら手前に移動してしまうことがあります。あごに埋入した歯科矯正用アンカースクリューを固定源にすれば動かしたい歯だけを効率よく動かすことができ、抜歯で得られたスペースを前歯を下げるためのスペースとして充分に使うことができるのです。

治療の目安

初診時年齢
15歳5ヶ月
症状
上顎前突の突出感
治療期間
2年6ヶ月
通院回数
月1回程度
治療費の目安(自費)
総額 935,000円/税込
副作用・リスク
矯正用のアンカースクリューは、強度が強くないため折れる場合があります。
装置装着後、舌に違和感を感じる場合があります。
矯正装置を装着するため、痛みや圧迫感があり、ストレスとなる場合があります。
歯並びを整え、咬み合わせを改善するために、やむを得ず健康な歯を抜くことがあります。
歯を動かすことにより歯根吸収や歯肉退縮が起こる場合があります。
治療中は、装置が付いているため歯磨きしにくくなり、むし歯や歯周病のリスクが高まります。
保定装置を適切に使用しない場合、後戻りすることがあります。
外科矯正の場合は、外科手術が必要になりますので、術後しばらくは口が開けづらい、食事がしにくい等、回復に時間を要します。
抜歯部位
上下顎左右4番(第一小臼歯)
装置
マルチブラケット装置、スタンダードエッジワイズ法

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